【コラム】拡大する空き家問題について

先日、当社のお客様より、こんな相談を受けました。
祖母(90歳)が住んでいる都内の広い庭付きの築古戸建てがあるが、将来ここに住む
身内が居なくて困っている。どうしたら良いか?という相談です。
相談者の親や叔父叔母は広い庭に思い入れがあるから売却はしたくない。だけど自分たちは別で自宅があるので祖母が亡くなった後に住むのは嫌だ。と言っているそうです。
孫たち(相談者含む)も皆家庭を持っており、自宅も購入しているので、将来そこへ
移り住むのはちょっと無理!と…。
では賃貸したら良いのでは?とご提案しましたが、増改築をするなどメンテナンスはして
いるが、もとは戦前に建てた建物らしいのです。
耐震が気になるし、雨漏りなどが発生して借主に迷惑が掛かるかもしれないので
賃貸するのは気が引けると言うのです。
八方塞がりの状況に、こうやって空き家問題になるんだなぁと実感しました。
今回はこんな空き家問題を取り上げていきます。

2013年の総務省調査によると全国の空き家数は約820万戸、全住宅の7戸に1戸が空き家という状況になっています。
これが2033年頃には空き家数2,150万戸、なんと全住宅の3戸に1戸が空き家に
なってしまうという民間予測となっています。








~そもそも空き家の何が問題なのか?~

日本全国で空き家が増えていったとして、所詮は他人の家ですし、自分には関係ないと思うかもしれません。
そして、自分にも何か災難が降りかからなければ、なかなか問題視されないものです。
しかし、実際には国が対策に動き出すほど、重要かつ緊急の課題でもあるのです。


●老朽化した空き家の周辺環境や住民への悪影響
たとえ空き家になっても、自然に朽ち果てて土に還るものではなく、人工物が残ります。
徐々に傷んだ空き家は、次第に崩れ、倒壊の危険が増したり、屋根材などが飛散したりと、その敷地内だけの影響では済まなくなっていきます。
また、人がいないと害獣・害虫の温床になりやすく、やがて周辺へ拡散をみせます。
最近頻繁に起こる、集中豪雨による浸水被害を受けてもそのまま放置されるので、極めて不衛生かつ危険な状態に変わってしまうのです。
さらに言えば、古くなった家は耐震性能も失われ、巨大地震に抵抗できません。
極端な例では、震災時に最初に倒壊して、重要な道路を塞いでしまうかもしれず、
周辺住民の避難や救出に障害になる可能性すら秘めています。
ようするに、空き家を放置すると近所迷惑になりやすい要素が多く、地域によっては景観上の問題にも発展して、その影響度は大きいと考えられています。

●空き家をきっかけにした犯罪の増加
空き家があることで犯罪が増加するとしたら、まずは不法侵入や不法占拠です。
ただし、それだけでは所有者に対する不法行為なので周辺まで至りません。
ところが、死角になった空き家の内部で犯罪が行われるようでは、周辺の治安にも影響しますし、安心して暮らすことができなくなります。
そして最も悪影響を与えると思われる犯罪は、空き家への放火の増加です。
最近は、空き家への放火がニュースで取り上げられることも多くなっています。
しかも放火犯は、連続して放火をする傾向が強く、空き家の多い地域は格好のターゲットになってしまうことから、朽ちた木造住宅は相当危ないと言えます。
知ってのとおり、日本の住宅事情では火災が起きると近隣への被害は免れず、近くに管理されていない空き家があるだけで、不安な時代が来ていると自覚しましょう。

●住宅市場の需給バランス悪化
現時点でも総世帯数以上に住宅は供給されており、供給が過剰な状態です。
しかし、地域の住宅数に合わせて人が集まるわけではなく、ある程度は過剰な状態でなければ、望んだ地域に住むこともできなくなってしまうため、“ストック”は必要です。
それでも、人口減少と世帯数減少が始まって、住宅が減らないとなれば、空き家が増えすぎて、住宅の資産価値が下がっていくかもしれません。
空き家が中古市場に溢れかえり、価格崩壊に繋がったとき、空き家ではない住宅の所有者も、その影響を大きく受けることになります。




以上のよう問題点はたくさんありますが、深刻になっている空き家問題を解決するため、
国や自治体などが対策を打ち出しています。
具体的には、空き家を再利用して活用したり、解体費用を補助したりする対策が講じられています。そして、2017年には空き家問題に特化した空き家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空き家法)が施行されました。この法律では行政による空き家の強制撤去を認めていることから、空き家問題は早急に解決しなければならない深刻な問題であると受け取ることができます。

TOKYO大家‘sでは空き家に困っている方への売却サポートや賃貸アドバイスなど
空き家問題を一緒に考える取り組みしております。
是非一度ご相談下さい。



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