【コラム】マンションの建て替えが進まない日本

「日本全国には650万戸以上のマンションがありますが、

建て替えが実現したのはいまだ250事例程度といわれています。



建て替えられたマンションのほとんどは「容積率が余っていたから」。

従前より大きな建物を建て、

余剰分を市場で売却することで建て替え資金を捻出できたというケースという訳です。



これができない場合、

各住戸の所有者が2,500万~3,000万円の現金を出すか、

融資を組む必要があります。



しかし、老朽化したマンションに限って高齢化率も高く、

資金に余裕のない方も多かったり、

今さら建て替えなど必要ないと考える向きもあることが、

多くのケースで建て替えができない理由になっています。



住宅数はすでに飽和し、

都市部においてすら、むしろ空き家対策に本腰を入れなければならない局面。

そもそもいったんマンションが建った場所に、永遠にマンションが建替えられ続ける必要もなく、

別の用途に転換される可能性を残すほうが自然です。



欧米に限らず、

アジア圏、特に韓国ではかなり頻繁にマンション建替えが行われています。

すでに1,400棟超、ソウル市内だけで1,000棟以上が建て替え。

あちらの区分所有法は、日本の区分所有法をモデルにして1984年に制定されたもので、市場や法の整備に関する成熟度は日本のほうが上です。



数年前に「マンション建替法」が改正されたことを受け、

東京都は地域限定で容積率を最大100%UPすると発表しています。

区市がまちづくり計画を定め、それに基づいて都が対象地区を指定すると言った方式です。



効果の程は未知数ですが、

対象区域に入るかどうかで雲泥の差。

いずれにせよ「容積率=マネー」です。

またこうした緩和策は現在、複数の自治体で進行していますので注目する価値があると思います。





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