【コラム】不動産投資ローンの金利を低く借りるには?

投資用マンションを始めとした不動産価格は上昇を続けていますが、家賃収入は不動産価格ほど大きくは上昇しないため、不動産投資の利回りは徐々に下がってきています。利回りが低くなってきているにも関わらず、なぜ不動産投資の人気が衰えないかというと、ローンの金利も低く借りられるという金融上の背景があるためです。
物件の購入を検討するときは「表面利回り」という年間の家賃収入を不動産価格で割った数値が注目されますが、実は利回りよりもローンの金利をいくらで借りられるかが重要なケースも存在します。たとえば表面利回りが7%の物件と5%の物件があれば、どうしても7%に目が行きがちですが、表面利回りが高いということはそれだけ投資上のリスクが高いということでもあり、融資評価も厳しくなる恐れがあります。
もし、利回り7%の物件には金利4%の融資しかつかず、利回り5%の物件に金利1.5%の好条件の融資がついたとすれば、利回りと金利の差(=イールドギャップと言います)が大きいのは利回り5%の物件となり、利回りが低い物件のほうが実は投資パフォーマンスが高かった、ということもあり得るのです。
このように、ローンの金利について詳しく知らない状態で不動産投資に臨んでしまうと、借入後に思わぬリスクを抱えることになります。この記事では、不動産投資ローンの金利を低く借りるにはどうすればよいか?
不動産投資ローンを低く借りるためのポイントは「どの金融機関に相談をするか」という点です。金融機関によって、借り主の何をどれくらい評価するかという基準が異なりますので、自分を一番高く評価してくれる金融機関にローンの相談をすることが大切です。

現在は、マイナス金利政策の影響でローンの金利が歴史的に低い水準にありますので、固定・変動のどちらも低い金利ではありますが、より安く借りられるのは変動金利のほうとなります。
変動金利はローンを借りる時に安く借りられるものの、契約後に短期プライムレートという指標に連動してローンの金利も上昇してしまうというデメリットがあるのですが、金利が上昇するタイミングは半年に一回となっており、実際に金利が上昇するまでにタイムラグがあります。
また、ローンの金利などは一気に引き上げると経済が混乱するため、景気動向などを見ながら徐々に引き上げられていくという性質があり、変動金利=何かあればすぐに金利が上昇する、というわけではありません。
もし金利が上昇していきそうな場合には、金融機関からも事前に案内があり、支払いが滞らないように担当者と一緒に対処を検討することが可能ですし、よりアクティブに動かれる方はローンの借り換えなどで、より安い金利の金融機関を探すということも可能ですので、まずは変動金利で借りておいて様子を見る、というのが賢い選択と言えるでしょう。
金利条件を大きく左右するのが「誰が借りるのか」という点です。もし、自分がお金を貸す立場に立った時に、貸す金額に対して貯金や年収が十分にある人と、貯金や年収が全くない人がいたとしたら、お金を貸したくなるのは前者で、お金を貸したくないのは後者になるかと思います。貯金や年収が十分な人は返済が確実なので金利を安くしても元がとれますし、貯金や年収が足りない人は返済できないリスクがあるので、金利を高くしないと危ないという判断が下されることになります。
融資審査では、上記のような視点で「この人にお金を貸した時に、きちんとローンを返済してもらえそうか」というポイント(属性)を色々な要素からチェックされますので、できるだけ低い金利でローンを借りるには「自分はきちんと返済ができますよ」ということを示す必要があります。
融資審査では、借主の属性を判断するにあたって、「安定した収入を判断する材料」として、勤務先や職業(上場企業社員、公務員、医師など)、勤務年数(3年以上)、過去の年収などを、「返済の担保となるものを持っているか」を判断する材料として、現在の資産状況や今後の相続予定、保証人などを、「他にも返済すべき負債を抱えていないか」を判断する材料として、借入残高(不動産投資ローン、住宅ローン、車のローン、カードローンなど)を、「滞納を起こさないか」という判断材料として、融資のやり取りでの受け答えや、過去の滞納履歴や金融機関のブラックリストなどを確認していきます。

融資前にこれらの情報を整理し、できるだけ高い属性に見えるように下準備を行っておくことと、求められた時に迅速に情報を開示していくということが大切です。
不動産投資ローンをすでに借りていて何年間も返済実績があるという方も、金利を低くすることができる可能性があります。たとえば、他の金融機関にローンの借り換え相談を行い、いくらの金利で借り換えることができるかをシミュレーションしてもらい、一番安い金融機関のプランを持って現在の金融機関の担当者に「この金融機関に借り換えをしようかと思っていますので、手続きを教えて欲しいのですが…」と乗り換えることを前提として話をしに行ってみてください。
そうすると、金融機関からは「他行に乗り換えされるくらいなら、金利を落として続けてもらったほうが良い」という判断になることがあり、金利交渉が可能となります。
このときのポイントは、金融機関に「金利を下げないと、乗り換えられてしまう」と思ってもらうことです。そのため、こちらから金利を下げて欲しいという打診をするのではなく、他社に乗り換えることを前提とした話し合いにする必要があります。
不動産投資に関する話は、どのエリアにどういう物件を買うか、いま買うべきかといった物件に関する話題が中心ですが、それと同じくらい融資の金利条件も成功・失敗を左右する重要なポイントです。今回ご紹介した融資のポイントの実践や、融資に強い会社とうまく付き合って有利な金利条件を引き出していきましょう。



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